(じぞうぼさつ)木造立像
このお地蔵さまは大昔、近くの安威川の淵に流れ着いたところを村の人が発見し、当寺におまつりされたといういわれのある霊像です。
雨が降らないとき、このお像をもとの淵に運び、拝めば雨が降るという言い伝えから「雨乞い地蔵(あまごいじぞう)」とよばれ、霊験あらたかなお地蔵さまです。当寺のある安威は古くから米作りが盛んな集落で、水は特に大切にされてきたため、雨乞いの信仰も盛んであったと考えられます。顔や手足などは、大念寺にもたらされた時であろう修復補修がなされています。しかし胴体部分は平安時代のオリジナルのままをうかがわせています。
珍しく靴を履いておられ、木地に直接墨書きでお袈裟の柄を表現してあるのが特徴的です。また、この言い伝えは地元安威の盆踊りにも唄われています。
地蔵菩薩は”おじぞうさん”としてお子さんをはじめ、あらゆる人々を見守る親しみのある仏さまです。