観経曼陀羅(当麻曼陀羅)


この曼陀羅(マンダラ)は江戸時代・宝暦13年に第十一世住職慶誉上人が勧募し、購入されたものです。裏面には寄進の結縁をされた人々の名前と功徳の振り向け先、金額が記されています。

 

浄土三部経のひとつ『観無量寿経』の内容、極楽世界を描いた絵曼陀羅で、奈良の當麻寺の原本を基に、木版にして縮小頒布されたもので、通称『当麻曼陀羅』と呼びます。経典を図示した曼陀羅をもとに説法することを絵説きといい、実際使用されていたものと推測されます。

 

本図は、江戸時代の民間に流通していた仏画の一つとして貴重な史料でもあります。